水/食べ物

生活C型肝炎ウイルスが発見されたのは、1989年のことです。A型肝炎ウイルスでもB型肝炎ウイルスでもない肝炎ウイルスの存在は、以前から知られていました。しかし、それによっておこる肝炎は非A非B型肝炎と呼ばれ、ウイルスの正体はわかっていなかったのです。その後、ウイルスとして確認され、C型と名前がついたのは比較的最近のことです。
ウイルスが特定されていなかった時期が長く、その間は感染のしくみなどもよくわからなかったため、輸血や血液製剤へのウイルスの混入を防ぐことができませんでした。C型肝炎の患者さんは、推定で全国に約160万~200万人いるとされていますが、これだけ感染が広がったのも、一つはウイルスの発見が遅かったことがあるといえるでしょう。
肝炎ウイルスは血液を介して感染する病気なので、患者さんの血液が自分の血液に入ることがなければ、感染することはありません。
したがって、ふつうの日常生活での感染はなく、家族に患者さんがいても心配はいりません。食器を共用しても大丈夫ですし、一緒に入浴しても問題ありません。
汗のついた洗濯物を同じ洗濯機で洗っても、肝炎ウイルスがうつることはありません。性行為での感染はゼロとは言い切れないのですが、きわめてまれと考えられています。このため、長年連れ添った夫婦間での感染もほとんどありません。
また、集団生活での感染も介護施設における4年間の調査などの結果から、心配いらないことがわかっています。肝炎の患者さんであることを理由に、保育所、学校、介護施設などの公的な施設で区別をしたり、入所を断るような必要性はありません。もちろん、根拠のないこうした行為は許されません。







血液

鼻血ふつうの日常生活での感染はないのですが、念のために注意しておいたほうがよいことはいくつかあります。肝炎ウイルスが血液を介して感染するということを踏まえたうえでの注意です。
患者さんが転んでけがをして出血したり、鼻血を出したりしたときは、患者さん本人がその手当をすることが基本です。月経血の始末も、肝炎の患者さん本人がきちんと行ないましょう。患者さんの血液や分泌物が付着したものは、誰の手にも直接触れないように水分を通さない袋のようなものにしっかり包んで捨てるか、流水でよく洗い流してください。
歯ブラシやカミソリなど、血液が直接付着するおそれのある日用品は、患者さんがご自分専用のものを使うようにして、他人と共有して使用しないようにしましょう。
肝炎ウイルスは唾液ではうつらないので、キスをしても大丈夫なのですが、たとえば大人が幼児に口移しで食べ物を与えるような場合も、肝炎の患者さんは避けたほうが無難であると考えられています。
また、トイレを使用したあとは、流水で手を洗うよう十分に注意を心がけてください。