子供への感染率

授乳女性の患者さんの場合、子どもへの影響が気になるところです。
肝炎ウイルスに感染している妊婦さん84人から生まれた子ども87人(3組が双子)を生後1年以上にわたって調べた調査で、子ども感染したのは2人(2.3%)でした。このとき、感染した子どもも、感染しなかった子どもも、授乳制限はまったく受けていなかったため、母子感染の発生割合により、母乳を介しての感染はないと考えられています。
また、別の調査では、子どもに肝炎ウイルスが感染しても、2~3年以内にウイルスが体から排除されてしまう例が3分の1程度あることもわかりました。感染が持続したとしても、肝臓の病気が進行するのは成人してからなので、小児期に特別な治療をする必要もありません。
こうしたことから、肝炎ウイルスに感染しているからといって、出産をあきらめる必要はまったくないといえます。
ただし、出産時の出血の扱いなどで配慮が必要なので、肝炎に感染していることがわかっている場合は産婦人科医に告げて、正しいアドバイスをもらうとよいでしょう。





母子感染防止方法

母子現時点でキャリアをわかった人は、何に気をつけたらいいのでしょうか。まず、自分が他人に感染させる可能性があるかどうかを知っておくことです。
感染症である限り、自分自身の問題だけでは済みません。大切な家族、また子どもにうつしてしまうことがないように、気をつけるのは、当然のルールになります。
最近は、自分の体内にどれぐらいの肝炎ウイルスがいるのかを血液検査によって調べることができるようになりましたから、キャリアの方は一度自分の現状を理解しておくことをおすすめします。それによって、今後、慢性肝炎に以降する可能性があるかどうかといったこともある程度の予測がつきますし、ウイルスの量が多い場合はウイルス駆除の内服薬と使うなど、進行を未然に防ぐ手を打つことができます。やみくもに不安を抱えた状態でいることは精神衛生上よくありません。一度調べて事前対策が必要なのかどうかを知っておくだけで、大きな安心感を得られるはずです。その検査にかかる費用は、保険適応で1000円前後です。
もちろん肝炎ウイルスの量が多いからといって、必ずしも慢性肝炎を発症するとはいえません。しかし、最近では数種類ある肝炎ウイルスの中で、がん化しやすいタイプもわかるまでになってきましたから、まず第一歩としてウイルスの量が多いか少ないかを知ることです。