予防接種A型肝炎ウイルス食物を介して感染する(経口感染)ウイルスです。衛生状態の悪い国で、水、氷、野菜、果物、カキなどの魚介類を口にすると、感染することがあります。2~6週間の潜伏期間を経て、38℃以上の急激な発熱で発症し、全身倦怠感、食欲不審、悪心嘔吐、黄疸などがみられます。
重症になると1ヶ月程度の休養を要することもありますが、慢性化することはありません。これといった治療法はなく、安静と食事療法が基本です。ワクチンが開発されており、海外旅行前に接種することができます。十分に加熱調理した食べ物なら感染することはありません。
E型肝炎ウイルスも経口感染するウイルスです。衛生状態の悪い国では、飲料水を介して感染することもありますが、日本国内ではシカ、イノシシの肉、豚レバーを生食して感染した例があります。2~9週間の潜伏期間の後、A型肝炎と同じ症状が出て、慢性肝炎になりません。治療法もA型肝炎と同じです。ワクチンは開発中です。A型肝炎ウイルスと同様に、十分に加熱調理した食べ物なら感染することはありません。


B型肝炎ウイルス血液を介して感染します。1~6ヶ月の潜伏期間を経て、A型肝炎と似たような急性肝炎の症状を発症する場合と、急性肝炎を発症しない場合があります。大きな手術をした際の輸血、母子感染、性行為などで感染します。大人になってからの感染では、多くの場合、自然にウイルスが体から排除されて慢性化しません。母子感染などで子どもの頃からウイルスが体内にいる場合に、慢性肝炎となって、肝硬変、肝がんと病気が進む場合があります。






輸血C型肝炎は、血液を介してC型肝炎ウイルスに感染することで起こる病気です。感染しても3~4割の人はそのまま自然に治ってしまいますが、放置すると6~7割の人が慢性肝炎に移行します。慢性肝炎になると、常に肝がんを発症するリスクがあり、病気の進行とともにそのリスクの割合が高まっていくということが重要です。
近年は輸血でも予防接種でも、C型肝炎ウイルスに感染しないための対策がとられているので心配いりませんが、まだ対策がとられていなかった昔に輸血を受けたり、出産時の帝王切開や大きな手術を受けたときに使用した血液製剤を介して感染したと考えられる人がたくさんいます。これらの人が、自覚症状もなく、病気に対する知識もないままに過ごしているため、治療の開始が遅れてしまい、肝がんの発症につながっているといえるでしょう。